皆さんはおどしたり、おどされたりすることがありますか?
おどすと聞くと、たぶん暴力的な行為を思い浮かべるかもしれません。
でもおどしは、暴力だけではないですよ。
おどしの意味と種類
行為で相手をあやつろうとすることをおどしと言います。
感じでは脅すと書き、「脅」は「肉+劦」
元々は両脇から体を挟む脇(わき)を意味しています。
おどされるときに脇がキュッと絞まることでも、この漢字の意味がよくわかりますね。
このおどしがある限り人間関係は破綻しますから、ここであげる例をしっかりと覚えてください。あなたがおどされる側であってもおどす側であってっも、です。
では、代表的な例をあげていきましょう。
①暴力
まずは暴力。この脅しはわかりやすいでしょう。
力で相手を押さえつける手段です。
②威嚇する
この行為もわかりやすいですね。最近は、女性のDVも増えてきました。
③責める
驚くことに、本人は責めている感覚がないこともあります。
また、言葉にしなくても、あなたが相手を責めたくなると、その気持ちはしっかりと伝わりますのでご注意を。
④荒っぽい態度
荒っぽい態度は、「自分のことをわかって」「なぜわかってくれないの?」「こんなにイライラしてるんだよ」と言葉でないコミュニケーションをしているともいえます。これは、とても子どもっぽい。
⑤無視する
無視もおどしの一種です。
⑥わざと弱さを見せつける
このおどしがクセモノ。相手に罪悪感を抱かせるにはもってこいの手段ですから。もちろん、ワザと泣いているケースに限っての話です。
もっと激しい弱さのおどしは、「あなたがいないと死んじゃう」
どうして大切な人の命が、他人によって左右されるのでしょう。
私はカウンセラーですから、翻訳しましょう。本意は、「あなたがいなくなると、死んじゃうほどつらい。だから私から離れないで…」です。
このおどしは、DV加害者が口にすることも多いです。精神的な苦痛に耐えかねたパートナーが家を出るとわかったとたんに、それまでの大声や威嚇が涙に変わっていくのです。
おどされている方へ
おどされた人は、これはいつもと違う状況(=安心でない状態)だと思い胸がドキドキします。
もしも相手におどされたら、すぐにその場を立ち去りましょう。
タイムアウトをとって、まずは自分を取り戻してください。
おどされ続けた人は、自尊心と自信がなくなってしまいます。
「自分が悪いのかな…」と、頭の中が罪悪感でいっぱいになるからです。
おどす側の方へ
もしもあなたが弱さや攻撃で相手をコントロールしているのなら、仮に相手があなたの思い通りになったとしても、心の底ではあなたを信頼できないことを胸にとめておいてくださいね。
ここちよい人間関係は、決しておどしによってできあがるものではないのですから。おどしを使わないで、相手のことを尊重する対応を身に着けると、相手も心を許してふたりとも幸せな状態になるでしょう。
今回は、脅しは暴力だけでないというお話でした。