【公開講座8日目】愛することと生きること
こんにちは。
心理カウンセラーのミカです。
ついに最終日となりました。この回は、私が日々思っていることを中心に書いていきます。
プログラミングの変化
ミカさんにもまだプログラミング(こころの反応)が作動するのですか?と、カウンセリング中に驚かれることがあります。
おそらく、カウンセラーのことだから、何もかもうまくいっていて、キラキラした恋愛中で…といったイメージがあるのかもしれませんね。
以前にも書きましたが、カウンセラーになってからも私の人生オールOKとはいかないですし、プログラミングが作動してしまうことも当然ながらある訳です。
プログラミング云々でなく、ときに悩んだり落ち込んだりすることもあります。生きていれば自然なことですよね。
今はそんな私でいても、かつてのように苦しさに落ちつぶされる感覚にはならないので、自分ではいい感じだと思っています。
ひと言でいうと、自然体でいられる…かなぁ。
それは、頭の中と心と身体の感覚が、スッと一致している状態です。
親がアルコール依存症の子ども=バリバリのアダルトチルドレンの私。
かつての恋愛依存症の頃とくらべて、恋愛への依存性や衝動性は減りました。
・いますぐ好きな人に会えないと、なにもかもがダメになってしまう。
・いま、この瞬間の私をひとりにしないでほしい。
・さびしさと空虚感を埋めたい。
・ゾクゾクする感覚がほしい。
このように思うことはないのです。
そのかわり、ささやかな喜びや、ゆるやかな幸福感があります。
私はカウンセラーであること以外は普通に生活しているので、以前の60%~70%良くなっていれば、かなり満足な状態。
危険な変化もある
恋愛の悩みをお持ちのみなさんに、声を大にして伝えたいことがあります。それは、自己啓発もどきの「一瞬で○○になる方法」といったカウンセリングは、とても危ないということ。
一瞬で変われるのならば、すでに全世界の病院で取り入れているでしょう。でも、実際は違いますね。
「〇〇になる自分」を盲目的に目指すのは、「〇〇になれない私はダメ」と同じ。自分に条件をつけ、ダメ出しをすることになります。
それはまるで、あなた自身が子どもの頃に嫌だった「条件付きの愛情」と同じではないですか?
親の言うことを聞いていれば愛してもらえる。学校の成績が良いときだけ親は機嫌が良くなる。
どうかあなたは自分自身に、上記のような条件を付けないでほしいのです。
なぜなら、あなたはすでに、あなたのできる精一杯で日々を過ごしてきたのですから。
愛すること、生きること、つながること。
強烈な愛情ではなくても、じんわりとしたおだやかな愛情を、あなた自身に向けてみてください。
かつて私が受けてきたカウンセリングは、すべてが一瞬で変わるような魔法ではありませんでした。
私が行っているカウンセリングも、私が答えを持っていて、それに従えば復縁できたり、パートナーシップが劇的に変わったりするものではありません。(クライアントさんたちは、よく知っていますよね)
私が教祖様になってしまうと、新たな依存関係が生まれますから、それは心理カウンセリングとはほど遠い…、まるで新興宗教のよう。
力の強い者=教祖
カウンセラー
力が弱くすがりたい者=信者
クライアント
閉ざされた空間の中で力の強弱があると、そこで生まれるものは支配と依存になります。
だから私は、「私のことを先生と呼ばないでくださいね。ミカさんと呼んでください」と、いつもクライアントに呼びかけています。
カウンセリングで大事なのは、双方が対等であることと、発酵です。
パンを焼くように、まずはクライアントがカウンセリングで酵母菌を取り込み、日々の生活の中で少しずつ発酵していくのがカウンセリング。
継続カウンセリングは、発酵途中のパンや、オーブンの中にあるパンの焼き具合を、ときどき確かめるようなものかもしれません。
主役はクライアント自身なので、クライアント自身が私と一緒に、いまはどんな焼き具合かな…と確かめていくのです。
カウンセリングは目に見えない心を扱うのですから、「私は慎重に正直にクライアントと向き合う」と肝に銘じています。
小さなころ、私が両親に声をかけてもらいたかったように、「何があったの?」「どうしたの?」「あなたの苦しみは、どういう苦しみか教えてほしいのだけど」とクライアントに声をかけ、私自身がクライアントから感じる印象や私の中で生じた感覚を、ゆるやかに伝えます。
双方がおだやかで対等な関係で対話ができ、クライアントの新たな人生を、ふたりの感じ方や話し合いで創りあげていく。
これが私のカウンセリングスタイルです。
ここまで書いていて、ふと思いました。子どもの頃にまったくなかった私の中のつながりを、今はパートナーと子どもたち、そしてご相談者との間で持てているなぁ、と。
カウンセリングという非日常枠の中でのつながりですが、ときどきクライアントとつながっている…と感じるのです。
私の悲しみは、もちろんクライアントの悲しみとは違います。
でも、今に至るまで、悲しみや苦しみをひとりで背負って生きてきたその姿勢に、どこか自分と共通したものを一瞬見出すのかもしれません。
そして私は私自身に戻り、クライアントに「あなたは、どうしたい?」とゆるやかに問い続ける。この感覚が私のつながりです。
自分の気持ちをゆっくりと見つめれば、自然と自分にとって最善の方向へと進んでいけます。そして、そこから新しいストーリーが始まります。
物語の主人公は、もちろんあなた自身。
あなたの人生は、あなたの手の中にあることを忘れないで。
おだやかな愛情を、まずは自分に。そしてパートナーへと向けることができますように…。
ここまで講座に参加してくださって、ありがとうございました。
公開講座の内容が、あなたの恋愛に、そして人生に少しでもお役に立てたらうれしいです。
最後となりますが、私から小さなしあわせの花をあなたへ。
2021年10月31日 ミカ
★このままスクロールするとカウンセラー向けのメッセージがあります。もしよければお読みください。
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心理カウンセラーによる
地に足の着いた恋愛学
カウンセリングルームmika
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※講座内容の無断転載禁止
★私のような開業カウンセラーで、クライアントの変容がなかなか起こらない、何をしたら良いのかいまひとつかわからない方がいらしたら、ぜひこの講座の内容を参考してください。
大事なことはカウンセラーが何をするかではありません。カウンセラーは、クライアントへ答えを提供する人でもありません。
自己啓発やコーチングもどきの「こうあるべき」は、クライアントを苦しめます。ひとときは良くなったかのように見えますが、おそらく自己不一致な状態ですよね。
カウンセラー自身が、ときには人間臭く悩んだり苦しんだりする自分を受け容れ、そんな自分でもOKなのだと思えると、クライアントの苦しみや依存に対しても自然体で接することができるでしょう。
クライアントは、カウンセラーの生きる姿勢や価値観、人生観、カウンセラーの在り方に接することで変容していきます。
大変ですが、カウンセラーという素晴らしい仕事を選んだあなたです。ついおろそかになる、自身への愛を注ぐことも忘れないでくださいね。私も忘れないようにします。
一緒に自己一致していきましょう。