突然ですが、いまあなたの頭の中にネガティブな思考はありますか?
ついこの前まではとってもいい感じで過ごしていたのに、あることがきっかけでズ~ンと落ち込んでしまった。
友達に相談しても、「いや、今聞きたいのはそういうことじゃなくって…」となることもあるでしょう。
今回は他人に惑わされず、ひとりでできるネガティブ脱出の方法をお伝えします。なんだ~こんな簡単なこと!と思うかもしれませんが効果あるんですよ。
ネガティブ思考が起こる原因
ネガティブ思考は、生死に関わることの多かった大昔に最悪のケースを常に想定しておく行為があったことから来ていると言われています。
大きな獲物をしとめても、次にいつ獲物に遭遇するかわからない。
獲物をしとめる武器だって、いつ壊れてしまうかわからない。いっときでも安心してしまったらアウトですねぇ。
妻「ねぇお父さん、今夜のご飯は何にする?」
夫「いや~なんでもいいよ」
なんて悠長にかまえている場合ではありません。
先週壊れた釣り竿の部品をアマゾンでぽちっている場合でもありません。タイムセール?もはや論外。
大昔の彼らにとっては、次に備えて常に不安を感じながら、食べていかなくてはならないということです。
現代になった私たちにも、そのDNAがしっかり残っているんですよ。
それがネガティブ思考。自然な現象だから避けようがないとはいえ、イヤになっちゃいますね。
ネガティブ思考が広がるクセ
さてさて、人には気になることが起きると、その事柄が自分の中で起きているすべてのように感じてしまう性質もあります。
ほんの少しの出来事から、全体もそうだと思うってしまう特性です。
この状態を「物事の一般化」といいます。ひとつの失敗やイヤな出来事から、「私はいつもダメ……」と一事が万事にとらえてしまうのです。
人は自分のことを客観視できません。もちろん私だって例外ではありません。
でも他人が「あなた、ここができてるよ」と言ってくれると、「えっ、そう?そういえばできてるかも……」と意識できるようになります。
今回のひとりネガティブ思考脱出術は、このように他人目線から気づいてみる方法です。
では、ここから実践方法に入りますね。
ネガティブ思考を抜け出す実践法
用意するもの
・静かになれる場所と時間
・板ガムぐらいの大きさの付箋2色
・A4の紙
・ペン
付箋にネガティブ思考を書く
ありとあらゆるネガティブ思考を、ひとつずつ書き出していきましょう。ルールは付箋1枚につきネガティブ思考ひとつ。
私の場合、ネガティブ思考の付箋は、危険をイメージする黄色にしています。
この付箋に書くことは、あなたの頭の中で起きていること、つまり思考です。
・職場の上司○○さん、ムリ。
・もうヤダ、仕事行きたくない。
・自分、胸ないしお化粧落としたらブス。
・性格悪いし、ひとつもいいことないじゃん。
・みんな友達がたくさんいるのに私にはいない。
・悩みを打ち明けることができる友達がいない。
・やりたいことが見つからない
・……また、裏切られた。
こんな感じで次々と書いていき、A4の紙左側に上から貼っていきます。ネガティブ思考は何枚書いてもいいですよ。
すべて書き出したら、いったん眺めてみましょう。「こんなにたくさんネガティブ思考があったんだ」と驚くかもしれません。「あれっ、意外と少ないじゃん」と思う人もいるでしょう。
いずれにしても、書き出すことですっきり感を味わえます。
今できていることを書き出す
次に、違う色の付箋を手に取ってください。この付箋には「あっ、そういえば今はこれができてる」と思うことを書いていきましょう。
私の場合は、信号のGOサインをイメージして緑色の付箋に書いています
誰に見せるわけでもないので、どんなささいなことでもいいですよ。
そして、右側に縦一例に貼っていきます。
右側に貼る付箋には、たぶんこんなことが書かれているでしょう。
努力してきたこと
工夫したこと
試行錯誤の経緯
苦労していたこと
トライしたこと
これらは、ネガティブ思考や普段の生活の忙しさで、つい忘れてしまう事実ですね。
自分にフィードバックしてみよう
付箋を貼ったA4の紙を眺めていると、あなたが悩みながらもここまで歩んできた道のりがしっかりと見えてきませんか?
付箋のよさは何といっても、色と数の効果により事実を目で確かめられることです。発達障害のある方にとっても理解しやすくておすすめです。
ネガティブ思考になると、“足りないもの“ばかりが気になってしまうので苦しくなります。
でも実は、3年前よりも今年、3カ月前よりも1週間前、昨日よりも今日といった具合で確実に成長や変化をしているんですよ。それがあなたの“足りているもの”ですね。
足りているものに目を向けて、自分にフィードバックしてみてください。
ネガティブ思考からの脱出
私も悩むことがあります。でも付箋だらけの紙を見たら、悩み3つに対して、できたことが3倍以あるじゃないですか。
※イメージ写真
驚きでした。そして、自分へのフィードバックはこんな感じに。
「悩んでいたけど、この調子でやっていけばいいね」
どうですか?このように付箋を活用すると、とても気持ちが楽になります。
足りないものに焦点をあてるのではなく
すでに持っているものに焦点をあてる
これが自分で自分を客観視する他人目線であり、ネガティブ思考から抜け出す方法です。
他人の目線は、他人軸ではないので安心してくださいね。【恋愛依存症を治す3つのカギ】で口を酸っぱくして言っていた他人軸とは別物です。
今日からあなたは、他人の目線で「できるようになったねぇ」と言ってあげてください。
もしかするとあなたは、「すっご~い」「すばらしいっ!!」とベタ褒めしたくなるかもしれません。でも単に「できるようになったね」という事実を確認するぐらいがいいでしょう。
「すばらしい!」と思ったとたん、「次もすごいことをやらないと……」と脳が判断して自分を苦しめることにならないからです。
こういった無意識が次第にあなたを苦しめる原因となります。
なので小さな変化を見逃さないで、できたことを確認する。
も~、それだけで充分。
ネガティブ思考から少しずつ前に進んでいってくださいね!