アダルトチルドレンとは、幼少期の家庭環境により生きづらさを抱えている大人のこと。
恋愛においては、依存傾向や見捨てられ不安が特徴です。
この記事では
1.アダルトチルドレンの恋愛が苦しい心の仕組み
2.アダルトチルドレンの1番の問題点
3.アダルトチルドレンの回復方法
以上の3点をベースに、わかりやすくイラスト入りで説明していきます。
アダルトチルドレンが恋愛で苦しむ状態とは?
不安
相手に見捨てられそうな不安で苦しくなる
執着
関係をやめたい相手に執着してしまう
依存
どっぷりと二人の関係に浸かってしまう
怒り
相手が自分の思い通りにならないと怒りがわく
責める
相手が幸せでないのは自分のせいだと思ってしまう
価値がない
ありのままの自分では価値がないと思い、必要以上に自分をよく見せたくなる
どの状態にも共通する点は、激しい感情に襲われ、心の葛藤で悩むことです。
また、感情面において、気分の良い状態と、切迫感・焦燥感・脱力感などが交互にやってきます。
アダルトチルドレンを襲う感情の波
こんな感じで、幸せを感じるときとそうでないときの揺れがとても激しいです。
あなたにも思い当たることがありますか?
そして
苦しさを止めようと思っても自分の手に負えない状態が起こり、自分が自分でないような感覚になることもあります。
アダルトチルドレンは苦しい感情を閉じこめる
感じることは苦しさにつながるので、本当の感情を感じないようにします。無意識だったり意識的にあえて感じないようにするなど、人それぞれ。
ところが、感情を押さえるフタが突然開いてしまうことがあります。すると、本来の自分の感情に押しつぶされそうになるのです。
恋愛の苦しさから逃れるアダルトチルドレンの行動
何度もネット検索して、今の状態を何とか変えようともがく。
スーパーポジティブモードになる。
できる自分を感じたくて承認欲求の塊になる。
自己啓発セミナーで自分を変えようとする。
セミナーの後は調子が良かったのにしばらくすると、またもとのネガティブな自分に戻ってしまう。
カウンセリングを受け、カウンセラーの態度に威圧感を感じていっそう落ち込んでしまう。
苦しさから逃れたくて占いで自分の欲しい答えを求め続け、大金を費やしてしまう。
楽になりたくてお酒におぼれてしまう。
いてもたってもいられなくて希望のない相手との関係に依存してしまう。
そしてよく起こるのが、この葛藤です。
いつかはしあわせになれるという期待と、このままではダメ、別れた方がいいという思いで心がふたつに引き裂かれるような気持ちになります。
では、この問題はどこから来ているのか考えてみましょう。
アダルトチルドレンの一番の問題点
身体は大人なのに、心はスクスクと育っていない子ども。
だからアダルト(大人)チルドレン(子ども)と言うのです。
ちょうどあなたの心の中に、3歳ぐらいの小さな子どもがいると想像してみてください。
本当のあなたは、小さな頃にわがままを言いたかったかもしれません。
でも、妹や弟が生まれたのをきっかけに、「お姉ちゃんなんだから」と言われて甘えられなかった。
小さな頃、お母さんに話を聞いてもらいたかったり、お父さんに「いい子だね」と、頭をなでてもらいたかったかもしれません。
でも、両親が仕事で忙しかった、父親の浮気、または幼いあなたが体調の悪いお母さんのお世話をしていて、家族の団らんとはほど遠い雰囲気。
あなたは、悲しい気持ちを悟られたら迷惑をかけてしまうと幼心に感じとり、言いたいことを飲み込んできたこともあったでしょう。
兄弟と比べられ「出来がよくない」とか「扱いにくい子だ」と言われて傷ついたことはありませんでしたか?
過干渉な親のもと、がんばってもがんばっても「もっとがんばれ!」と言われ続け、できない自分が悪いと責めてしまったこともあったでしょう。
幼い頃から数えきれないほどのガマンや、たくさんの涙を心の中にためておくと、大人になった今でも無意識にそのときの気持ちがあふれ出てしまいます。
恋愛に苦しんでいるあなたは、そのときの気持ちが無意識に再現されて、感情をコントロールするのが難しい状態なのです。
感じたくない不安や怒り、悲しみの底には、幼いあなたの感情がしっかりと残っています。
ちょうどこんな具合に。
だから恋愛が上手くいきません。
仮に、あなたの彼もアダルトチルドレンだとしたら、こんな感じになります。
大人同士ではなく、子どもの気持ちをお互い抱えたまま、身体だけ大人の恋愛をしているように見えますね。
もっとかまってほしい男の子と、やさしくしてほしい女の子。
本当は、安定した心の男性がパートナーになると、あなたの中の子どもが落ち着いて満たされた恋愛ができるのですが、そのような男性は女心に火をつけるタイプではないので、残念ながら魅力的に見えないんですね。
不思議なことに、子どものころあれほど嫌だった「見捨てられそう」とか「さびしい」などの感覚がよみがえる相手だとしても、慣れ親しんだ状況を求めて恋愛で再現してしまうのです。
上の記事に出てくる安定タイプの男性は、成長過程に問題がなたったため心がとても健康的。
安定タイプの男性が恋愛相手だと、あなたは思っていることを素直に表現できるので、苦しい恋愛をすることはありません。
それだけでなく、あなたの心の中にいる3歳児が大人になっていく感覚も味わえます。
アダルトチルドレンの回復方法
さあ、今日からあなたは、自分の中にいる3歳児と向き合っているのだと思ってくださいね。それを踏まえて、苦しい状態から抜け出す方法を実践してみましょう。
3歳児の成長を促す⇒癒し⇒回復⇒苦しさからの脱出です。
この先は、回復の具体的なポイントをご紹介しますね。
3歳児の成長過程を受け止める
まずは3歳児の成長過程を受け止めてみましょう。
そのためには、あなた自身が仮のお母さんになっているとイメージしてみてください。
3歳のあなたと、お母さんのあなたが交互に役割を演じるのだと思うとわかりやすいと思います。
もし、3歳のあなたが暴れそうになったら、お母さんが子どもの成長過程を受け入れてあげることが大切です。
気持ちがゆれてしまったら、「悲しいね」「苦しいね」「不安だね」と、大人のあなたから子どものあなたに声をかけるのが効果的。
子どものあなたをクッションやぬいぐるみに見立てて目の前に置き、大人のあなたがお母さんになったつもりで声をかけてみてください。
不思議なことに、こうして声をかけることで、心の中がス~ッとしたりポカポカと温かな気持ちになれます。
イヤイヤには気持ちの代弁を
急に泣きたくなったり怒りたくなったりしたら、まずその気持ちに寄り添って、受け止めてあげましょう。
「~がイヤだったんだね」「今はやりたくないんだよね」と、気持ちを代弁してあげると、子どもは安心します。
クッションやぬいぐるみの方法と同じように、子どものあなたから出てきた言葉を、そのまま受け止めてみてくださいね。
反抗する子どもをなだめてみる
「~してはいけない!」と制限すると3歳児は反抗してしまいます。
「~してみない?」「~はどう?」とゆる~く提案形式に言い換えてあげると、受け止めやすくなりますよ。
アダルトチルドレンは、0か100、白か黒といった極端な考え方をするので、それをゆるめることが生きやすくなる秘訣です。
自分でのやりたい気持ちを大切にしてみる
「私がやってみたい!」という気持ちを叶えてあげるのもいいでしょう。
ただし、彼との関係で悩んでいるのですから、彼に関係ないことがいいですね。
どんなことでもいいです。あなたの興味のあることに挑戦してみましょう。
私が感情の波によく襲われていたとき、ハイキングに挑戦してみようと思い立ち、山の会におそるおそる入会したたことを思い出します。
山の会は当初の思惑とは違い本格的な山岳会でしたが、仕事では出会えないような仲間と週末を過ごすことで、とても気持ちが紛れました。
会との出会いがなければ、雪山に洞窟を掘って一晩すごすとか、槍ヶ岳の頂上で足がガクガク震えるような貴重な体験は、できなかったなぁと思います。
「ヒ~ッ、ここから落ちたら死んでしまう…」
これは極端な場面ですが、いまこの瞬間に身をおくことは、ひとり家でモンモンと悩む状態から脱出する最善方法でした。
自分をたくさんほめる
こんなこと当たり前だと思うようなことでも、あなただからできることがあるはずです。しっかりと自分で自分をほめてあげましょう。
一日に何度も自分をほめること、ぜひやってみて。
ほめることで得られた満足感や嬉しさは、3歳の子どもの自己肯定感を高めてくれます。
ここまでの方法は、実際に子どもに接するプロ、保育士が3歳児に接するポイントでもあります。(実は私、若いころ10年保育士をやっていたんですよ)
さあ次は、他の人の力を借りてみましょう。
心を許せる人に話を聞いてもらう
話すことは癒しにつながります。
あなたがうれしかったこと、悲しかったこと、頭にきたことなど、感じたことをそのまま受け止めてくれる人に話すだけで、3歳児は安心します。
誰かに話を聞いてもらうのは、小さなあなたが両親にやってほしかったことにつながりますね。
「そうか~」「そうだったんだね」そんな言葉が返ってくる友達がいれば、遠慮なく頼ってみては?男性は話を聞くのがあまり上手でないので、女友達がおすすめです。
手紙を書く
友達はいるけれど、ありのままをぶつけるのは抵抗があるのでしたら、手紙はどうでしょう?
私もよく書きましたよ。
書き方は
<子どものあなたから大人のあなたへ>
返事は
<大人のあなたから子どものあなたへ>
子どものときにイヤだったこと、だから今の状況がつらいこと、自分の願望、それが叶うかどうかの不安、どんなことでもいいですよ。
あなたが思っていることを手紙に書くと、少しずつですが自分を受け入れることができると思います。
また、大人になったあなたが、もうひとりのあなたに手紙をかくのもおすすめです。
心の葛藤をそのまま書く
たとえば
または、その逆のパターンでもいいでしょう。
葛藤の手紙を書く効果は、自分を客観的にとらえること。カウンセリングでも、自分を客観視できたときに変化が起こるものです。
まとめ
アダルトチルドレンが恋愛で苦しむ状態は、目の前の相手と接していても、実は過去の叶わなかった感情で接しているためです。
この自覚がアダルトチルドレンにとって、最も大切な回復と癒しのポイントになります。先ほどあげた7つの方法を実践していくと、しだいにあなたは恋愛で苦しまなくなるでしょう。
また、3歳の子どもを癒す方法は、1度だけでは魔法のように変化しません。何度も何度もやってみることをおすすめします。
そして、あなたの中の暴れ出す子どもが落ち着いたときに、あなたにとってベストパートナーが必ず現れます。それまでは自分を少しずつ受け止めてみてください。
あなたを心から愛してくれる人と出逢ったとき、きっと彼があなたのお母さんやお父さんのかわりになって、あなたをそっと包んでくれますよ。
今は、その男性から愛を受け取る準備期間だと思い、焦らず少しずつ、あなたの中の小さな子どもを癒していきましょう。
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